今回はウェブアンケートにて総勢10,236名に調査した<岡山弁!意味が難しい岡山県の方言ランキング>を発表します。かつては備前、備中、美作に分かれていた岡山県。現在の県民でもその意味に驚くユニークな方言が選ばれました。「ぶりがつく」は何がつく?「いごいごする」は何をすること?気になる方はさっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位しね(しなさい) (862票)
- 2位とらげる(片づける、しまう) (835票)
- 3位うったて(ものごとの始まり、習字の書き始め) (807票)
- 4位おえん(だめ) (733票)
- 5位あずる(動き回る) (732票)
- 6位いごいごする(うろうろする) (691票)
- 7位もげる(音程がはずれる) (681票)
- 8位すける(載せる、置く) (601票)
- 9位うげる(はがれる) (591票)
- 10位ぶりがつく(勢いがつく) (581票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<岡山弁!意味が難しい岡山県の方言ランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)10,236名/調査日:2024年6月25日
第1位:しね(しなさい)(862票)
- イントネーションで区別はつくけど、活字で見ると焦る
- 倉敷に引っ越して、地元の方とお話ししたときこう言われて一瞬びっくりしました
- 自分は岡山県のお隣・鳥取県出身なので意味がわかるけど、『しね』という言葉を初めてきいたときは本当にドッキリしましたね
- 何か言いつけられる度にショックを受けそうだ
誤解しないで!1位は「しね」(しなさい)!
数ある岡山県の方言の中でも断トツに深刻な誤解を生みそうなのがこの「しね」ですね。実際は語尾を少し伸ばして「しねぇ」と言いますが、元々が誤解されやすい言葉なので、語尾を少し伸ばしたくらいでは印象が変わらないので困ってしまいます(筆者は岡山出身)。「~しなさい」という意味なので、「はよ(早く)しねぇ」などとよく使われますが、方言を知らない方が聞くとドキドキしてしまうかもしれませんね。決して罵倒しているわけではないのでご安心を!
第2位:とらげる(片づける、しまう)(835票)
- 初耳では無理
- 近い地域出身だけど、これは見当つかなかった
- 聞いたことがない。言われたら絶対わからないだろう…
- ちょっと語源が思いつかないレベルだ
虎の毛…ではありません!2位は「とらげる」(片づける、しまう)!
「片づける」や「しまう」という意味の岡山県の方言「とらげる」。「食べ物をすべて食べてしまう」という意味の「たいらげる」と似ていますが、意味は全然違います。広島県などでも使われていて、「取り上げる」が語源との説も。「その本、本棚にとらげときねー(その本を本棚にしまっておきなさい)」といった使い方をします!
第3位:うったて(ものごとの始まり、習字の書き始め)(807票)
- まさかの意味
- いやいやいやいや、むずかしすぎですよ
- 方言は難しいですね
- 外国語みたいね
岡山県民は習字の時間に絶対聞く言葉!3位は「うったて」(ものごとの始まり、習字の書き始め)!
「うったて」は岡山県の方言で「ものごとの始まり」や「習字の書き始め」を意味します。「ものごとの始まり」の意味で使うのは広島県や香川県、徳島県などでも同じですが、「習字の書き始め」の意味で使っているのは岡山県と香川県だけのようです。岡山県では学校の書道の時間に「うったて」という言葉を使って書き方を習うため、標準語だと思っている方も多くいらっしゃいます!
第4位:おえん(だめ)(733票)
4位は「おえん」(だめ)!
- おえんが、拒否の言葉のダメとつながらない
- 一部地元の年配者が使う言葉があったけどこれは分からない…
- 言われても絶対わからない
「おえん」は岡山県の方言で「だめ」という意味。「もうだめだ」は、「もうおえん」と言います。「手に負えん」が変化して「おえん」になったという説も。「だめですよ」を意味する「おえんが」、「ダメでしょう」を意味する「おえまー」、「だめですよ」をやや強調する「おえまーが」、「だめだ」をかなり強調する「おえりゃあせん」など、バリエーションも豊富です!
第5位:あずる(動き回る)(732票)
5位は「あずる」(動き回る)!
- 地元の言葉のはずだけれど、初めて聞いた
- あずるがなぜ動き回るになるのかな
- 語源を知りたい
おもに睡眠中に「動き回る」、「もがく」という意味の岡山県の方言「あずる」。子どもが「むずかる」という意味でも使い、足をばたばたさせるという意味の言葉「足摺る(あしづる)」が語源という説があります。また、「手こずる」といった意味でも使われ、広島県や兵庫県、遠くは北海道などでも同じ意味で使われています!
第6位:いごいごする(うろうろする)(691票)
6位は「いごいごする」(うろうろする)!
- 響きが少し可愛らしい
- イライラだと思ってしまう
- 楽しい方言ですね
「いごいごする」は、岡山県の方言で「うろうろする」という意味。「うろうろする」だけでなく、「そわそわ」「ごそごそ」といった落ち着きのない様子を表し、岡山県では「いごいごすな(ごそごそするな)」や「いごいごせんと、じっとしとき(うろうろしないで、じっとしておきなさい)」など、子どもが注意を受けるときによく使われます!
第7位:もげる(音程がはずれる)(681票)
7位は「もげる」(音程がはずれる)!
- 何がもげるのか?
- まったく文字から想像ができない
- 岡山県はこんなに方言が難しいとは思わなかった!
歌を歌っている人が突然「もげた!」と言うと、なにかがちぎれたのかと思ってビックリしてしまいますね。実は岡山県の方言では「もげる」は「音程がはずれる」という意味で使われるので、「もげた!」は「(音程を)はずした!」という意味です。「カラオケで音程をはずしてしまった」と言いたい時は、岡山の方言では「カラオケで、もげてしもーた」と言います!
第8位:すける(載せる、置く)(601票)
8位は「すける」(載せる、置く)!
- すけるは、思いつかん。でも据えるを思うとありかな
- 別の意味合いに間違える
- 違う意味にとらえられる
「すける」は、標準語の「透き通っている」ことや「透明な」ことを意味する「透ける」のことかと思ってしまいますが、岡山県の方言では「載せる」や「置く」という意味になります。「この本、棚にすけといて」と言われたら、「この本を棚に置いておいて」という意味です。もう少し方言が強い言い方だと「すけといて」が「すけてーて」になるので、外国語の響きのように感じる方もいるかもしれません!
第9位:うげる(はがれる)(591票)
9位は「うげる」(はがれる)!
- イメージがつかない
- 特に難しい
- 想像できない
「面白い」という意味の「うける」や「下駄」と間違いそうですが、岡山県の方言は「うげる」といって、かさぶたやシールなどの厚みの薄いものが「はがれる」という意味。「ポスターがうげた」は「ポスターがはがれた」という意味。ちなみに「はがす」の意味だと「うぐ」または「うがす」と言います。主に岡山県の南部で使われています!
第10位:ぶりがつく(勢いがつく)(581票)
10位は「ぶりがつく」(勢いがつく)!
- 初めて知りました
- なんか可愛い
- わからない方言が多すぎる
- 聞いたことがない
「ぶりがつく」と聞くと、魚の「ブリ」のことかと思って、「ブリを釣る」や「ブリの煮つけ」などと間違ってしまいそうですが、実は岡山県の方言で「勢いがつく」という意味です。「片付けにブリがついて大掃除した(片付けに勢いがついて大掃除した)」や、学校の体育の授業で跳び箱を飛ぶときなどに「ブリをつけて飛んでみい(勢いをつけてとんでみなさい)」などといった言い方をします!
岡山弁!意味が難しい岡山県の方言ランキングベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)10,236名が選んだ<岡山弁!意味が難しい岡山県の方言ランキング>でした。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)10,236名
調査日:2024年6月25日